お風呂で石鹸を使う父を子どもの頃は不思議に思っていましたが、今では私も石鹸派です

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お風呂で石鹸を使う父を子どもの頃は不思議に思っていましたが、今では私も石鹸派です

お風呂の時、何を使って頭や体を洗いますか?

私は子どもの頃、

母が買ってきたボディソープとシャンプーを使っていました

でも化学メーカーに勤めていた父は、

頭も体も石鹸を使っていました

当時は何故父だけ石鹸を使っているのか、

理由がわかりませんでしたが

今は私も父と同じように石鹸を使っています

それは何故か?

実は小学生の頃に1度、父から聞いていたのですが
当時は理解できずにいました

今私が石鹸を使うのは、自分のためと環境のためです

シャンプーもボディソープも合成界面活性剤から作られます

合成界面活性剤の原料は、

石油か天然油脂です

父は化学メーカーに勤務していて、

石油を原料とした合成界面活性剤を作る会社にいました

この石油系の合成界面活性剤をメーカーに卸していたのです

当時は安くて大量生産できる石油系合成界面活性剤で色々な製品が作られていました

合成界面活性剤は泡立ちもよく、

洗浄力も高いのですが

同時に殺菌力、除菌力も強く、

刺激も強いのが特徴です

私が小学生の頃、

外で飼っていた犬が皮膚病になってしまった時がありました

父が会社から試作品の洗剤を持ち帰り、

それを使って犬の体を洗いました

泡立った犬の体を水で流すと、

一緒に蚤がぼとぼとと流れ落ちました

以前使っていた洗剤では、

蚤は死ぬことなく逃げていたのに

その洗剤を使うと、蚤は動かなくなっていました

そして皮膚病もみるみるうちに治っていきました

父も私もその洗浄力と、
おそらく菌による皮膚病を治してしまう程の殺菌力に驚きました

当時の私はその洗剤とシャンプーにも

同じ石油系合成界面活性剤が使われていることに気がつきませんでした

でも原料や製法をよく知っていた父は

シャンプーやボディソープを使わず、石鹸を使っていたのでしょう

母と私と弟はシャンプーとボディソープを使っていましたが
父は何も言いいませんでした

言いたくても、言えなかったのでしょう

父は数年前に他界しているので、

もうそのことで話を聴くことはできません

ボディソープは簡単に泡立つし、

いい匂いでしたが

洗い流した後もヌルヌルした感じが残っているようで

好きではありません

現在の合成界面活性剤は、

石油より天然油脂などから作られているようですし

製品によっては肌への刺激が少ないタイプや

環境への配慮がされているようです

それでも私は

石鹸のさっぱりした洗い上がりと
肌へのやさしさ
環境へのやさしさを考えて
石鹸を使っています

界面活性剤とは

水と油を容器に入れても混ざりません
そこに界面活性剤を入れて混ぜると、混ざり合います

汚れを落とす作用もあります

他には、泡立ちをよくしたり
殺菌、除菌、または繊維を柔らかくする作用もあります

他にも色々な作用があり
様々な製品に使われているのです

シャンプーやボディソープだけでなく

化粧品、食器洗剤や

食品(アイスクリームやマーガリン、豆腐)にも使われています

興味がある方はこちらのサイトをご覧ください
界面活性剤について、よくわかりますよ

界面活性剤工業会

http://www.jp-surfactant.jp/surfactant/function/index.html

石鹸も界面活性剤です

石鹸も汚れを落としたり、泡立ちます
界面活性剤の仲間です

でも原料がちがいます

石鹸は脂肪酸ナトリウム、または脂肪酸カリウムという
動植物の油脂を使って作られたものです

現在は固形の石鹸だけではなく

粉末や液体など使いやすい形になっています

合成洗剤との見分けがつきにくいですが
原料表示を見るとすぐにわかります

石鹸は先ほどの
脂肪酸ナトリウム、
脂肪酸カリウム
の表示があります

これ以外の物が使われていると
合成洗剤でしょう

また石鹸も

シャンプー
ボディソープ
ハンドソープ
洗顔用と

用途が分かれています

原料はすべて同じなのに
なぜ、髪の毛、身体、顔と分かれているのか
知っていますか?

会社に問い合わせたところ
石鹸の濃度の違いだそうです

身体用は広範囲に使うので濃い目
顔は身体用より洗浄力を穏やかにしているそうです

それを聞いて

濃度の違いならば、髪や体と分けなくてもいいかなと

身体用を全身に使っていました

しかし身体用で顔を洗っていたら

顔がカサカサしてしまったので
顔だけオリーブオイルの石鹸を使うようにしたら
カサカサがなくなりました

石鹸といえども
界面活性剤の作用が強いと肌が荒れてしまうのです

環境への配慮

石鹸の界面活性剤の作用は合成洗剤より弱くて
大量の水で薄めると作用がなくなります

「生分解が早い」と表現します
ですから環境への負担が大きくありません

ですが、合成界面活性剤は
化学的に作られたものなので
大量の水でもその性質は失われません

川や海にそのまま流れてしまうので
水中の生き物に悪影響が出てしまうのです

タンカーの事故で重油が海に流出し、
鳥や魚が油にまみれているのを見たことがあると思います

合成洗剤を使うことは
目には見えませんが、
川や海でそれに近いことになっているのではないかと思います

まとめ


父が化学メーカーにいた頃よりも
合成界面活性剤も
人や環境に対する安全基準は厳しくなりました

それでも私は合成洗剤を使うと
皮膚がカサカサになったり、かゆみが出たりします

小さい頃アトピーで肌荒れがひどかった息子も
石鹸をつかっています
現在は肌トラブルはほとんどありません

人にやさしいものは環境にも優しい
日々使うものは、そういう物を使いたいと思います

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